ベルリンのITスタートアップで働くジャバ・ザ・ハットリの日記

日本→シンガポール→ベルリンへと流れ着いたソフトウェアエンジニアのブログ

日本と英語圏のエンジニアの違い

移転しました。

タイトルを「日本と英語圏のエンジニアのスキルレベル」とせずに「違い」としたのは訳があって、どちらかのスキルが上でどちらかが下とは考えられないから。要はレベルが違うんじゃなくて、同じITエンジニアとかデベロッパーという職種でもやってる仕事内容が日本と英語圏では違いますよ、と。
よく「アメリカのITエンジニアはー」と絶賛しつつ、日本のエンジニアを卑下する記事を見かけるが、それが実態を表しているという実感はない。日本にすごい技術力の高いエンジニアがたくさん居ることを知っているし、シリコンバレーにもイマイチな人はきっといるでしょう。

英語圏としたのは基本的にシンガポールでITエンジニアとして働くと周りの人は多国籍になる。アジア、西と東ヨーロッパ、北米から集まったエンジニア集団の中で仕事をするのがデフォルト。もし日本のIT企業に務めると日本生まれ日本育ちのエンジニアと一緒に働くことになるが、シンガポールではシンガポール生まれシンガポール育ちのエンジニアに出会うことは非常に少ない。

で、比較すると仕事の進め方が異なる。英語圏ではジョブスコープという「オレの仕事範囲はここまで」と決まっていて、とにかくその守備範囲内で仕事をまっとうする。スタートアップの高いポジションになると「つべこべ言ってねーでなんでもやれ」的な仕事になる、と言ってはいるものの日本のそれとは比較にならない。

例えば日本でチームで仕事してて、ある人がめちゃくちゃに仕事が滞ってしまって、やろうと思えば他の人も手伝えるって時、9割ぐらいの人はなんか手伝う。でもこっちでは手を上げて「オメー、これ手伝え!理由はこれこれでー」ってしっかりした説明とフォローがあって了解があれば手伝ってくれる。基本は無視して夕方6時には帰ってしまう。

この例え話がエンジニアのスキルにどう関係するかというと、やってる技術は同じであってもそのコミュニケーションスタイルが違うと仕事に影響するということ。ジョブスコープなんてのはほんの一例でその他のコミュニケーションも違うんだけど、慣れない間は「え?そうするの?」となること多数。

ただ、英語圏のITエンジニアの給料は日本とは比較にならないぐらいに高いから、こうしたスタイルの違いを飲み込んしまうことに金銭的な価値はあると思います。