ベルリンのITスタートアップで働くジャバ・ザ・ハットリの日記

日本→シンガポール→ベルリンへと流れ着いたソフトウェアエンジニアのブログ

実は私達が考えている10倍の速さで世界はフラット化しているのかも、と実感した話

移転しました。

ひょんなことから世界のフラット化を身近に感じることがあった。

あるプロジェクトから派生する「派生プロジェクト」を外注に請け負ってもらうことになった。いつもは内製で自社のエンジニアが作るのだが、内容が今後のコアになる訳でもなく、コストも絞れそうな場合には外注に依頼することがある。

応募をかけたらいろんな国のIT系請負会社やフリーランスのエンジニア達から応募が来た。内訳はこうだった。

ベトナム 1件
オーストラリア 1件
アメリカの田舎 1件
インドネシア 2件
アイルランド 1件

こっちはコストを削減したいから、軽く技術面談と英語のコミュニケーションをチェックした後に相見積もりを取った。インドネシアの1社だけ英語がダメだったので、見積もりを取らずにお断りした。だから合計5社分の見積もりが入ったのだが、どこの国の見積もりがもっとも低価格を出してきたか、ご想像いただけるだろうか?

私は当然ベトナムだろ、と思っていた。たまたまだが私は上記の国に全て行ったことがある。その国に足を運んで感じた印象と現地の物価から考えれば、オーストラリアとアメリカは不利に決まってる。同じ10ドルでもベトナムに持っていけば少し高級な旨い飯が食えるのに、オーストラリアだったらまだもう少し足さないとちょっとしたランチすら買えない。
こうした条件の異なる国々から「**の技術使ってこれとこれを作ってもらうにはおいくらですか?」なんて質問されて、請け負う方も大変だな、と思っていた。

でも蓋を開けてみると、1件を除いてその見積金額はほぼ同額だったのだ。

もし上記のどこかの国に足を運んだことのある人ならこれがどれ程、凄まじいことか実感いただけるだろう。

オーストラリアとベトナムではその物価はまったく違う。
でも英語しゃべってコード書いて納品する者にとってみればそれは関係無くなり、全世界基準でカネが取れるのだ。
ただしネックは英語だ。英語が微妙だと前述のインドネシアの業者のようにたとえ低価格でも仕事が取れない事態となってしまう。

世界は想像以上のスピードでフラット化していることを目の当たりにした。ベトナムの片田舎でも東ヨーロッパでもシリコンバレーでも、どこの出身であっても、その人が技術と英語さえできればその差はほぼ無くなりつつある。

この様な事柄に対して、それぞれの意見があるだろうが私はエンジニアにとって基本的にはいいことだと感じている。
英語基準のIT市場には数多くの需要とチャンスがゴロゴロ転がっているのだから。

こんなスゲー時代にまがいなりにもエンジニアとして生きていて幸せだな、と思った次第。
 
 
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