ベルリンのITスタートアップで働くジャバ・ザ・ハットリの日記

日本→シンガポール→ベルリンへと流れ着いたソフトウェアエンジニアのブログ

海外スタートアップ事情

イノベーションを後押しするのはシリコンバレー的文化で、それはとりあえず「スゲー!」と言っておくこと

個人開発ではあるが、なんとか公開にこぎつけたのはベルリンにあるシリコンバレー的文化があったことは紛れもない事実。そんな経験からアメリカのある特定の都市から革新的なIT企業が次々に現れる理由にはそういったシリコンバレー的文化が後押ししているん…

YAGNIはソフトウェア実装の原則。直訳は「そんなモン要らんって!」

YAGNI (You Ain't Gonna Need It) 直訳は「そんなモン要らんって!」 YAGNIの原則は「機能は実際に必要となるまでは追加しないのがよい」とすること。後で使うだろうという予測の元に作っても、実際に使われるのはほんの一部。ソフトウェア実装において「予…

「海外移住でもしてみようかなー?」と思ったら参考にすべきサイトは日本語ブログではなく、統計サイト

こんなこと書くとブログ書いてる本人の自己否定にも繋がるのだが、もし「海外移住でもしてみようかなー?」なんて考えていたら、本当に実用的な参考サイトは統計サイトですよ、という話。エンジニア気質もあって、数字が入っていない話はあまり気に留めてい…

ベルリンのテック系イベントは確かに面白いが「しばらくは行かない」と決意した

先日、テック系イベントに参加した。勤め先のスタートアップの製品発表も兼ねていたので見に行った。イベントはいろんな人と話しができるし刺激的で面白い。ただ「しばらくは行かなくていいかな」という思いを持った。日本に居た時にこれ系のイベントにはま…

職場の同僚の素晴らしさに後から気付いても、その時にはもう居ないから今を精一杯生きよう、と

過去に共に働いたエンジニアチームで歴代最高のチームというのがあったが、そのチームで働いていた当時はそのことに気付いていなかった。今現在、目の前に居る同僚達も後になってから「歴代最高のチームだったな」なんて懐かしく思うかもしれないし、今を大…

ショボい企画を持ってきたカッコ悪いようで、実はとてもカッコいい青年に見習う

あるインド人青年が彼曰く「スゲー企画」があるから、それについて意見が欲しい、となって会社の昼休みに会って意見した。ぶっちゃけその「スゲー企画」とやらは強烈なショボさだったのだが、そんな彼の態度はとても尊敬に値するし見習おうと思った話。職場…

海外移住を「カッコいい」なんて思ってたら勘違いかもしれませんよ、と言っておく

ある意味では海外移住なんてカッコ悪いことの連続でしかないな、という話。以前は質問箱なるものを設置して海外移住をお考えの方から質問を受け付けたり、今でもメールなんかで同様の質問をよくいただく。ご質問者さんは海外移住を考えていて、そのこと自体…

「多様な意見」はなぜ正しいのか(著:スコット・ペイジ)書評と英語圏の労働環境に関する考察

「英語圏のエンジニア達は日本人のように長時間労働をしていない。彼らは日本のエンジニアの2倍かそれ以上の給料をもらっている。それでなんで会社が成り立ってるんだ!?」という疑問は英語圏で働き出してからずっとあったが、これという答えは見いだせず…

【読者質問 14】海外転職における年齢と実務年数

ご質問ありがとうございます。 海外転職する際の年齢と実務年数に関する質問をさせていただきます。情報系学部出身の4大卒プログラマで海外転職を目指しています。 私は長らくSEをしていましたが自分で手を動かしコードを書きたいという気持ちが強く、2年ほ…

エンジニア、デザイナー、プロジェクトマネージャー、それぞれの視点

視点というのはそれぞれ職種に応じてまったく異なる。 なんだかんだ言ってエンジニア、デザイナー、プロジェクトマネージャーは仲がいい。モノを作る仕事に携わる人同士で考え方なんかが重なる部分があり、気が合うのだろう。ただそれぞれの視点は大きく異り…

【読者質問 13】リモートワークできる海外の転職先

ご質問ありがとうございます!!今回はRuby界でとても有名な伊藤さんからのご質問。あー素直に嬉しい。ご存知ない方のためにカンタンに伊藤さんを説明すると、QuiitaなんかのContributions数がスーパーサイヤ人の戦闘能力みたいになってるスゴい人。あー嬉し…

【読者質問 12】ランチ中の英語の会話

ご質問ありがとうございます。 社員とのランチなどで交わされる英語の会話についていけてますか? ランチ中の会話が英語になってから6年ほどになるのでさすがに慣れた。英語での会話は仕事中よりもランチ中の方が話題が多岐に渡るので難しい。ただそうした…

友人を作る方法はただその人への興味を真摯に伝えること

街の印象というのは人それぞれだが、私からすればベルリンは出会いの宝庫だ。世界中から人が押し寄せ、人種国籍に関係なく混ざり合い、そこで生まれた交流がまた新たな交流を生む街だ。先日、子供を通じてあるドイツ人のおばさんと出会った。詳しい年齢は知…

英語のプレゼンを成功させるたったひとつのコツ

英語でプレゼンをする際にそれを成功に導くためのコツについての話。今の勤め先であるベルリンのITスタートアップではエンジニアチームの全員が次のバージョンに盛り込むべきアイデアを色々考えてプレゼンする。ピッチと呼んでいるが、そんな呼び名はどうで…

40代の社畜が海外から2〜3倍の年収オファーというコメントをいただいて、ブログ続けてよかったのかもと思えた

読者さんからコメントいただいて、何度も「やめたろか」と思ったブログを一応は続けておいて良かったなーと思えた。ブログやってて嬉しいことなんてほぼ無い。ほとんどは時間の無駄でちっとも儲からんことばっかりだ。しかしごくまれに「やっててよかったか…

【読者質問 02】日本と海外のエンジニアの「平均的な技術力」に違いはあるか?

ご質問ありがとうございます。ではさっそく質問から ブログを読ませていただいた限り、面接でプログラミングテストをされることが一般的なようですが、海外のエンジニアの方は、普段からアルゴリズムの知識、ネットワークの知識、コンピュータの知識について…

【読者質問 01】海外転職の求人を探した方法

ついに質問きたー!ありがとうございます。とりあえずいただいたご質問は題名を付けて本ブログで回答を載せることにした。題名は 読者質問(+シーケンス番号) とする。 やっぱり「質問募集!」とやってしばらく来ない日が続くとなんかドキドキする。こうし…

「テメー偉そうに」と言われても身の丈レベルでブログ発信する意義が海外在住中のエンジニアはある

日本で活躍中のエンジニアで「海外転職をしたい」とか「海外移住したい」と考える方がいれば、その参考になればと思ってブログを綴っている。すると時々コメント欄なんかで「ちょっと海外に出たからってなに?本当にすげーもん作ってから偉そーに言えよ」み…

フィボナッチ工数見積は「完成させます!(徹夜で)」という無理ゲーによる弊害を最小化するプロジェクトマネージメント手法

今まで数々のプロジェクトマネージャーとそのプロジェクトマネージメント手法に翻弄されてきたが、現在の勤め先であるベルリンのITスタートアップで取り入れている手法が歴代の中でも一番マシ。まず工数見積がとても洗練されている。エンジニアが無理やりに…

書評『年収は「住むところ」で決まる 』はこれからの住まい選びに参考にするべき1冊

『年収は「住むところ」で決まる 』(著:エンリコ モレッティ)を読んだ。これは特に海外転職において「住むところ」選びをする際に、ぜひとも参考にすべき1冊だった。年収は「住むところ」で決まる ─ 雇用とイノベーションの都市経済学作者: エンリコモレ…

転職回数は多い方がいい。「転職は3回まで」なんて言ってくる奴は放っとけばいい

転職回数は多い方がいい。別に転職回数を獲得ポイントのように考えて、ポイント数をたくさん稼ぐほどいいと言っているのではない。転職に伴って得られるスキルが重要でそれは経験がないと手に入りにくい。しかしそのスキルが手に入ったら、まーまー仕事も住…

「100 Tricks to Appear Smart in Meetings」で学ぶ英語圏の職場でのサバイバル術

「100 Tricks to Appear Smart in Meetings」がなんか面白い。ちょっと前にSNSなんかで話題になっていたようだ。英語のキンドル本を買って読んだらやけに面白く、かつ海外の職場でのサバイバルに関して参考になった。本書の趣旨はシンプル。英語を使う職場で…

重大なシステム障害時における心構えをイタリア人エンジニアから学んだ。自信を持って笑ってるヤツは強い

緊張する重大な局面ほどその人の本性が垣間見れる、ということで「重大なシステム障害時における心構え」というものを同僚のイタリア人エンジニアのDから学んだ、という話。現在の勤め先のベルリンのITスタートアップのエンジニアチームは全員の国籍が異なる…

「世界のITエンジニア向け調査結果 スタックオーバーフロー2017」はいつも興味深い

毎年やってるスタックオーバーフローのIT技術者向けのアンケート結果2017版が出た。これがいつも興味深いので一部を抜粋した。 アンケートに回答があった地域 英語でアンケート取ってるのが理由だろうが、ほぼ英語圏に集中している。日本からの回答は全…

エンジニアとして世界へ参加することが夢とか悲願ってなにそれ?「普通だぞ」とだけ言いたい

これはエンジニアに限った話ではない。それがスポーツであれ芸術であれ誰かが「世界」へ参加することを悲願や夢、冒険に置き換えて表現する言説がある。そういう発想は閉鎖的で不利益だし、そもそもそんな昭和みたいな根性論とそれを堂々と語る人たちは無視…

ベルリンの職場近くを散歩してその映像を貼り付けてみた

ベルリンの職場近くを散歩してその映像を貼り付けてみた。「どういう意図でそれやってんの?」と聞かれても明確な答えは無い。ただなんとなくやってみただけ。ブログに張り付いたGIF動画ってなんか面白いし。どこの都市でも仕事の休憩時間に外を散歩するのが…

国際経験がやたら豊富なITエンジニア達だが反グローバル化に対する感想はそっけないものだった

現在の勤め先であるベルリンのITスタートアップの同僚のITエンジニア達は揃いも揃ってとても国際経験が豊かだ。そんな連中と昨今の反グローバル化に対する意見を聞いても驚くほどにそっけなかったが、自分も似たような意見しか持ってないな、という話。私の…

海外転職では最初の壁を超えてしまえば後は楽勝。ただしある条件は付く

海外転職において最も難しいのは最初に日本から海外へ渡る際にある壁でそこを超えたら後は比較的楽勝ですよ、という話。言いたいことの結論を図にすればこんな感じ。 | | | | 高 い 壁 | | | | 日本 | シンガポール | ヨーロッパ(ベルリン)なん…

海外におけるエンジニアのキャリアをヨーロッパ貴族のお父様がタトゥー娘にメッセンジャーを送信するとこを想像しつつ考える

同僚のTはチェコ出身のカスタマーサポートを担当する女で、肩から手首にかけて派手な入れ墨があって、ヨーロッパ言語5ヶ国語を操ることができて、普段から各国の言葉で電話を通して客と対応していて、最初会った時は髪の毛の右1/3が緑色だったし、眉毛あ…

まともなコードが書けるエンジニアならどこでも海外移住できるという単純な理由

ベルリンでもシンガポールでもITスタートアップのエンジニアチームで一緒に働いたチームメンバーの中に現地人はひとりも居なかった。そういう現状からITエンジニアならほぼどこでも移住できますよ、という理屈になる。現地人とはその国で生まれ育った人のこ…